素材から製品を完成させる手順は,精度や品質,加工時間に大きな影響を与えます.
適切な加工順序を定めるには,図面や材料,加工に用いる工作機械など多数の要素の考慮が必要です.
そのため,加工手順の決定は多くの場合,熟練作業者の経験を頼りに行われています.
そこで本研究では,機械学習による作業者の判断基準の学習によって,加工手順の決定を自動化することを目的としています.
本研究では,機械学習の手段として,逆強化学習を用います.
逆強化学習は,過去に作成された製品の加工手順や図面から,作業者が手順の良し悪しを評価する指針の学習を可能とします.
逆強化学習の模式図
得られた評価指針から,これから加工する製品を完成させる様々な手順を評価検討し,作業者が選択するであろう加工手順を特定します.
提案システム
最終的には,素材と製品,図面情報を入力するだけで,どの順序で加工すれば良いか一目で判断できるシステムの開発を目指しています.