超高圧発生装置


  超高圧発生装置(スギノアクアジェットポンプAJP-35025S)は油圧ポンプ,駆動用電動器,
油圧を増圧して超高速水を発生させる増圧器,チェックバルブ,超高圧水の脈動を緩和するアキュ
ムレータ,給水加圧ポンプ,超高圧水配管,各種バルブから構成される.油圧ポンプで発生した
圧油は,方向制御弁を介して増圧器の低圧シリンダに導かれ,ピストンを往復運動させ,水噴流を
増圧させる.超高圧水の圧力制御は,一次側油圧回路の圧力設定バルブの調整により容易に可変
することができる.また,超高圧水はノズルからの噴射・停止を繰り返しても,停止時は油圧側の
リリーフバルブが作動し一定の圧力が保持されるため,異常な圧力上昇が発生しない機構になっている.
また,アクアジェットポンプで得られる超高圧水は,超高圧配管,継手(ステンレス製)を通り,
ノズルへと導かれる.ここで,アクアジェットポンプの仕様を以下にまとめて示す.

*アクアジェットポンプ仕様*
型式:		AJP-35025S
装置寸法:	1100×1800×1500mm
重量:		1500kgf
噴出流量:	1.21 lit/min (375MPa)時
所要動力:	油圧ポンプ用電動機(11kw,4P,3φ,200/220v,50/60Hz)
	  	給水ポンプ用動力機(0.4kw,4p,3φ,200/220v,50/60Hz)
	 	滴水潤滑ポンプ用電動機(3w,1φ,100v,50/60Hz)
必要給水量:	水量(噴出量)清水(10 lit/mim 以上)

***備考***
ポンプの使用法を解説します.

バルブ

まず始めに,このバルブ(二つ有ります)を確認してください.実は,高圧水は研削盤に付いているウォーター
ジェット実験装置にも供給されるようになっています.よってこちらのウォータージェット実験装置のみに供給
するために研削盤につながっている供給管のバルブを閉じ(かなりしっかり閉じてください.),こちらの装置
につながっている供給管のバルブを開きます.

給水用バルブ

(1) 上図の白丸内は,給水用のバルブです.このポンプにおいては排出用とクーラ冷却水用に給水します.
ポンプを運転させる前には必ず全開にしておきましょう.尚,給水するとすぐにクーラ冷却水の排出
が始まるので,排出用のホースを外に出しておきましょう.

主電源

(2) 上図の白丸内は,このポンプの主電源です.これをONにしないことには動きません.

電源

(3) 次は,このポンプの電源スイッチです.これもONにしてやりましょう.

ポンプ制御盤

(4) (3)までの作業でポンプはいつでも使用可能な状態になりました.そこでこのポンプの制御方法の説明を
します.上図の制御盤を拡大すると下図のようになります.

左図右図

*動かす*
右図の上部の黒いボタンがポンプ運転ボタンです.これを押すとポンプが動き始めます.
左図の左下のバルブが圧力設定バルブです.これをねじることにより圧力を決定します.

ここまでの作業でノズルより水が噴出されているはずです.
*停止する*
上の作業の逆を行えば停止します.つまり,圧力設定バルブにより圧力を0(ゼロ)にします.
次にポンプ停止ボタンを押します.しばらく水を噴出し続けますが,直にとまります.


*制御盤の説明*
右の図から説明します.
---上部ボタン---
黒:ポンプ運転,赤:ポンプ停止です.
---左下ランプ---
・運転
・PC運転
・運転準備
・増圧機運転
・電動機過負荷
・給水圧力低下
・油圧タンク油面低下
・油温異常上昇
・ドレンタンクオーバーレベル
このランプでポンプの状態を知ることが出来ます.あまり使用しませんがトラブルが
起きたときは,ここを見ましょう.
---右下---
・増圧機運転時間モニター
・増圧機排出方向ランプ
・非常停止ボタン
いずれもあまり使用することはありません.

左の図の説明です.
---左上---
一次油圧力計です.ポンプ内での圧力であり,噴射圧力ではないので注意してください.
---右上---
一次油圧力と噴射圧力の対比表です..これを参考に噴射圧力を算出してください.
---左下---
圧力設定バルブです.これをひねって圧力を決定します.
---右下---
給水圧力計です.あまり使用しません.

対比表

一次油圧力と噴射圧力対比表


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